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Word Lond

20 エピローグ

 怖いのか、と後ろに控えてくれているロイルに問いかけられて、うん、と頷きそうになるのを堪えた。振り向くと、優しく見守ってくれる目がある。周囲に視線を向けると、ナノやシーナも微笑んでいてくれる。ランクさんたちも。その微笑みを見ていると、きっとカイルも微笑んで、どこかで見守ってくれると信じられる。

 「 ――― 大丈夫」
 皆がいるこの地が愛しいと。守っていきたい、と思えるから。

 今日この瞬間から女王として、この国を導いていくことになる。独りだと不安もあるけれど、国民の意思も取り入れるためにナノたちも評議会の一員として手助けしてくれることになった。それでも先が見えないのは一緒で、怖くて不安は消えない。

 『あなたがいるこの世界が愛しいですよ ――― 』

 左手に嵌めている中指と薬指に嵌めたそれぞれの指輪に右手で触れる。
 大丈夫、世界は巡っているから。きっといつか、また出会える。この世界が続く限り。

 心を決めて、待ち受ける未来に向かって、歩き出した。
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